円筒の伝熱解析|Salome-Meca

円筒の定常熱伝導解析を行います。
Cyprien RusuさんがYoutubeにアップロードされていたSalome-Mecaの動画を参考に見ながら解析を行いました。
<記事作成時環境>
 Salome-Meca 2018 for Windows
<動作確認環境>
 Salome-Meca 2018 for Windows
 Salome-Meca 2019 (OS :ubuntu18.04 , CAELinux2020Lite)

1.解析の概要

円筒内径の温度32℃、円筒外径の温度を4℃にしたときに内径から外径に移動する熱流束を計算します。

2.解析モデル

画像3

モデル寸法:円筒:内径10m、外径20m、高さ15m(アルミ製)
      熱伝導率:236(W/m・K)
解析上はY軸を軸とした軸対称モデルを使用します。
X方向:直径方向の長さ、Y方向:高さ、Y軸(軸対称の軸)
*こんな大きなものどうやって作るんだというつっこみはありますが(^^;
伝熱工学の公式とCAEの計算結果がどの程度一致するかを動作することを主体で計算します。

<拘束条件>
1.内径面(inside)を32℃固定
2.外径面(outside)を4℃固定

<要素>
 4角形一次要素

3.解析結果

Meshコマンドやasterコマンドで設定を行い、解析を実施する。
<結果>
内径の熱流束:1860(W/m2)、外径の熱流束:966(W/m2

画像2

4.伝熱工学との公式による計算と比較

円筒を内径から外径に通過する熱量Qは、以下の式になる。
Q=-2 x PI x L x λ x (To-Ti) / ln( ro /ri)
Q:熱量(W)、PI:円周率、L:円筒の高さ(m)、λ:熱伝導率(W/m・K)
To:外径面の温度(℃)、Ti:内径面の温度(℃)、
ro:円筒の外径(m)、ri:円筒の内径(m)、ln:基底をeとした自然対数
よって、
 Q= -2 x 3.14 x 15 x 236 x (4-32) / ln( 10/5) = 898039(W)

任意の半径rにおける面における熱流束qは、
q=Q / A = Q / (2 x r x PI x L )
Q:熱量(W)、A:面積(m^2)、PI:円周率、L:円筒の高さ(m)、
r:任意の半径(m) 、ただしri≦r ≦ro
よって、
内径の場合、q=898039 /  (2 x 5 x 3.14 x 15 ) =1906(W/m2)
外径の場合、q=898039 /  (2 x 10 x 3.14 x 15 ) =953(W/m2)
Salome-Mecaの熱流束は、下表より伝熱工学の公式に近い値が出ている。
メッシュの切り方を工夫するともう少し近づくかもしれない。

画像1

5.その他気になった点

・メッシュの切り方や要素選択をを工夫すると、公式の解にもう少し近づくかもしれない。
・構造解析と伝熱解析の組み合わせによる連成解析時は単位を気をつけないと間違える。
 構造解析:ヤング率をGPa、モデルの単位をmで作成する。
 伝熱解析:熱伝導率をW/m・K、モデルの単位をmで作成する。

<参考資料>
 *.med—メッシュファイル、*.comm—コマンドファイル