穴あき平板の応力計算

穴空き平板の応力解析を行います。
Cyprien RusuさんがYoutubeにアップロードされていたSalome-Mecaの動画を見て解析を行いました。

<記事作成時環境>
 Salome-Meca 2018 for Windows
<動作確認環境>
 Salome-Meca 2018 for Windows
 Salome-Meca 2019 (OS :ubuntu18.04 , CAELinux2020Lite)

1.解析の概要

穴が開いた板を引張った時の応力を確認します。

2.解析モデル

もでるb

モデル寸法:長さ300mm x 幅200mm 、穴径20mm
      ヤング率:200000MPa、ポアソン比:0.3
引張荷重:100MPa
板は長さと幅に対して十分に薄いため、2次元にて解析を行います。
対称性の点から、X軸対称、Y軸対称なので、1/4モデルで行います。

<拘束条件>
1.底面(Bottom)をY軸方向
2.中立面(left)をX方向
3.引張荷重(load)にて X方向に100MPa

<要素>
 3角形一次要素

3.解析結果

Meshコマンドやasterコマンドで設定を行い、解析を実施する。

<X方向応力:結果>
穴の端部:292.7MPa、引張部:100.007MPa

画像2

4.公式による計算と比較

穴あき平板の応力は、穴の端面が最も大きくなり、楕円における応力集中係数であらわされます。
 σ’ = K x σ
 K  =   1 x 2 x b /  a 
σ’:穴あき部の応力(MPa)、K:応力集中係数、σ:平均応力(MPa)
b: 引張応力方向と平行方向の径、a : 引張応力方向と直角の径
 K= 1x2x 20  / 20  = 3
   σ’=   3 x 100 = 300MPa
 SalomeMecaでの計算値は、292.7MPaであるため 公式との差は-2.3%でした。

5.その他

本動画を公開いただきましたCyprien Rusu様にはこの場を持ちましてお礼申し上げます。
<引用動画>


<参考資料>
*.med—メッシュファイル、*.comm—コマンドファイル